~前回までのあらすじ~
島焼酎を堪能したひらばやしひであきであった。
hira-hide.hatenablog.com
快晴!
前日までの天気予報は曇りだったけど「島の天気は半日先もわかんないからねぇ」との島の人の言葉の通り、天気予報とは全く逆の晴天。
八丈富士の山頂に雲がかかってないのはかなり久しぶりとのことだったので、行くか、八丈富士!

と、意気込んだところまでは良かったものの、AIデマンドタクシーで行けるのは登山口入口まで。11時から黄八丈の機織り体験を予約してたのでどこまで行けるかは分からないけど、まあとにかく行くか!と登山開始。
まずはここで八丈富士の基本情報。
www.hachijo.gr.jp
西にそびえる八丈富士は、標高854mで伊豆諸島最高峰。山頂から裾野へ広がりを見せるその姿は、まるで富士山のような壮美な山容です。
山頂にはぽっかりと空いた断崖絶壁の火口があり、その中に生い茂る樹木や池を見下ろしながら約1時間かけて火口を一周する「お鉢めぐり」は迫力満点。360°海と町並みのパノラマを楽しめるほか、晴れていれば八丈小島を眺めることも。お鉢めぐりから10分ほど下ると、森に囲まれた浅間神社が。
八丈富士7合目には環状道路が整備されているので、快適にドライブも楽しめます。
そう、普通は七合目までは車で一気に行ってそこから登るんですよね。下から登り始めて40分でもう汗だくだし、このまま登っていったら多分機織り体験間に合わねーなという時間になってしまったので、五合目あたりで引き返すことに。一応見晴らしの良いポイントには行けたから良しとしよう。

機織り体験からカフェで小休止
引き返して山を降りきったところで10時半過ぎ。そこから機織り体験のできる「八丈民芸やました」までは歩いて20分程度。
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機織り体験は八丈島の名産織物の黄八丈と呼ばれる、美しい黄色に染色された絹織物を使ってコースター程度の大きさの織物を作れるもので、機織り機は見たことあるものの体験は人生で一度もしたことなかったので、これを期にやってみるかと思い来訪した。体験は前日までに予約しないと出来ないので要注意。

縦糸はすでにセットされていて、自分で好きな色の横糸を通していくというもので体験の時間は一時間程度。この時間は自分だけだったので、講師のおばあちゃんと話しながらトントンカララ~とゆっくり機織り。おばあちゃんは元々出身は大森近辺ということで「じゃあお家は海苔農家さんだったんですか?」と聞くとやはり海苔農家さんだった。当時は大森近辺の風景はどんどん変わっていって、再開発で一帯の海苔農家の移転が迫られて、自分の父親は国会議事堂に抗議に行っていた、なんて話も聞けて有意義な時間が過ごせた。
さて、楽しい機織り体験が終わったのが12時前で、お昼を予約していたのは12時半だったため近くのカフェの「コーヒーハウスLL」に行くことにした。八丈民芸やましたから歩いて15分程度だったかな。
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ここがどうやら知る人ぞ知るカフェらしく、ちょうど天気が良くなったこともありテラスからの眺めがとんでもなく美しかった。

ただ、とにかく暑さから逃れるために逃げ込んだカフェだったので、今回は写真だけにして外には出ずにエアコンの効いた室内で外を眺めながらアイスコーヒーを頂いた。
島寿司食わずには帰れねえよ
島に来た目的の三割くらいは島寿司といっても過言ではないくらい島寿司を期待してたので、機織り体験が始まる前に目当てにしてたお寿司屋さんに予約の連絡を入れた。前日に観光協会で聞いた話だと、ヅケにするための仕込みの時間が必要だから予約は必須だけど、当日朝でも大丈夫ですよ、と言われていたのでそれを信じてお寿司屋さんに電話したところ、
「あ~当日だと難しいね、ほら、ヅケにしないといけねえから。席だけ予約するかい?」
と言われその場で崩れ落ちる私。仕方ないから席だけ予約しておいて、12時半にお寿司屋さん「あそこ寿司」へ向かった。
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お店について大将に予約していた旨を伝えると、どうやら二名だと思っていたらしく「一人だったら寿司できるよ!」と。マジ?!もちろん即注文。これで後悔なく帰れるぞ。

知っている人もいると思うが、いわゆる島寿司というのはヅケにした魚で握った寿司で、わさびではなくからしが使われている。確かこのときのネタがカンパチとメダイだったかな。真ん中のは海苔の佃煮。もちろんうまい。
なんでからしなのか大将に聞いてみたけど、文献は残ってないからはっきりした理由は不明とのこと。大将いわく元々保存の効くように作られた寿司だから香りが飛びやすいわさびじゃなくてからしになったんじゃないかと言っていた。なにはともあれおいしい。一緒についてきたトビウオのつみれ汁もとても美味しかった。
島寿司を食べ終わったところでまだお腹に余裕があったので、ビールと一緒につまめるものだと何が出せます?と聞いたら「刺身が出せるよ!」と言ってくれたのでビールとともに迷わず注文。ちょうどこの前日(つまり私が到着した日)に豪華客船のにっぽん丸が寄港する予定だったのが悪天候で寄港出来なくなって、そのために用意してた刺身がちょうど余ってて刺盛りが出せたということで、自分の運の良さに感謝。刺身は写真を取り忘れてしまったが、確かカツオ、シマアジ、バショウイカ(こちらのアオリイカの呼び名らしい)、カンパチだったかな。バショウイカが肉厚で甘みがあってかなり美味しかった。付け合せに明日葉の胡麻和えをサービスしてくれたのもありがたかった。ごちそうさまでした。
目に美しく機能的な玉石垣
お昼を食べ終わって午前中の汗を流すために再度「みはらしの湯」へ向かい、前日とは打って変わって本当に見晴らせる景色を堪能し、そこから引き返してきて大里地区にある玉石垣の見学へ向かった。
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ここで時刻は15時過ぎ。島の天気は変わりやすく一気に雨天へ変わってしまった。タクシーの運転手のおっちゃんに「右の石垣と左の石垣でちょっと違いがあるから同時に映るように撮ってみな」と教えてもらった通り撮ってみると、確かに微妙な違いがあった。

分かりづらいけど分かるかな。右の石垣が若干湾曲しているのに対して左の石垣は直線的に積まれてるんだとさ。湾曲してる方は「築城積み」と呼ばれてるらしく、位の高い屋敷はこの積み方らしい。Googleマップを見ても分かる通り、この積み方がされているのは陣屋跡側になっている。
ここまで観光して16時頃。飛行機の時間が17:25なのでここで最後のAIデマンドタクシーを呼んで空港に向かい、飛行機が欠航することもなく無事羽田に帰還した。
レンタカーも確保できないくらい無計画で行った割には十分楽しめたかな。
おしまい。